生活普段議 
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第23号   滝口 聡司さん  「僕たちは、建築事務所とは名乗らない」
自らハッキリと「自分たちの事務所を『建築事務所』だとは思っていない」と断言する、アパートメントの滝口さんを訪ねました。大学を卒業して、我に返ったら、いつの間にか独立していたそうです。
ガソリンスタンドの再生計画を手がけたり、プロダクトのブランドをつくったり…。
滝口さんたちは、なぜ「建築家」「建築事務所」ではないのか、また、そう思った経緯は…?
 
滝口 聡司(たきぐち さとし)

1973年 東京都生まれ
1997年 明治大学理工学部建築学科卒業
1997年 設計事務所アパートメント設立
2001年 有限会社アパートメント設立

有限会社アパートメントのURL www.apartment.gr.jp/
今回のモノ
 
移動をより楽しくするBookPacker●
滝口:
これ、BookPackerっていうんです。本を肩からさげて移動するためのモノです。旅のガイドブックで「地球の歩き方」ってありますよね。そのサイズ。これがなかなか好評で、最近少しずつ置いてもらうお店を増やしています。



本を身につける“BookPacker”
アパートメントのshopで販売中
小林:
本を身につけるんですね。
鄭:
肩に掛けて…、こう?
滝口:
ええ。本には“しおり”がついていますよね?あれがぐるっと一周して繋がっている、それだけなんですけど。
小林:
そうか。読んで、はさんで閉じて肩に掛けて歩く、と。
滝口:
そうです。 海外旅行の時ってみんなガイドブックを持っていきますよね。旅行先で、「街歩きをもっともっと楽しくできるんじゃないの?」って発想から生まれたのがこのプロダクトです。
鄭:
街歩きをテーマにしたブックカバーって、めったにないんじゃないですかね。
滝口:
そうですね。「文庫本」サイズもあるんですよ。「ガイドブック」サイズは非日常の街歩き、「文庫本」サイズは日常用。定期券とかを入れられるようにしてあります。
小林:
そういう小物入れはいいですね。どちらのサイズも、モノとしてとっても魅力的です。 確かに、みんな街で本の出し入れが煩わしい、って困った場面に、一度は遭遇しているんじゃないかな。
滝口:
ウチのスタッフは、文庫本サイズの方にメモ帳を入れて、現場に持っていきます。素材は丈夫な帆布なので、現場でも大丈夫です。
鄭:
着る本、て感じですね。
プロダクトブランド「Phrungnii」とアパートメント●
滝口:
ええ。ここまでくるのは長かったですけどね。3〜4年前からあたためていたアイデアが、ようやく実現しました。BookPackerは「Phrungnii(プルンニー)」というプロダクトのブランドの商品です。Phrungniiは、このアパートメントの中にあるんですけど、いわゆる建築の設計とは違った活動をしています。
小林:
へええ。面白いですね。 こういうようなプロダクトと建築の両方をやっていらっしゃるんですね。
滝口:
そうですね。建築の仕事があって、それに必要な家具や照明はPhrungniiでつくる、というイメージです。その両者がコラボレーションしているみたいに。「ここにこういう照明つけなきゃね」「じゃあ、Phrungniiに相談しよう」てな感じで。
小林:
ということは、アパートメントの一ブランドとしてPhrungniiはあるんですか。
滝口:
そうですね。
小林:
それは面白いですね。
鄭:
ブランドまで立ち上げて、プロダクトをやる…。そのきっかけは何でしたか。
滝口:
Phrungniiというのは、アパートメントのメンバーでもある植木明日子(うえきあすこ)を中心に活動しています。彼女はアパートメントに参加したときから建築よりは小さなモノつくりに興味を持っていて、アパートメントのテイストとはちょっと違っていました。だから、Phrungniiとして彼女のテイストを出していく、それをアパートメントがサポートする、という形をつくったんです。
小林:
面白い関係だと思います。
滝口:
いま、ケーキ屋さんのプロジェクトをやっています。それは、順番としては、まずPhrungniiがロゴマークを手掛けて、次にカレンダー、そうするうちにお店もリニューアルしようっていう感じで…。また今度は、「メインで推す商品のパッケージは他とは違う風にしよう」「で、並べ方は…」そうすると、アパートメントでそれに合った棚をデザインして、という具合です。
小林:
コラボレーションというか、コンプレックスがうまくできていますね。だから多岐に渡るものができるんですね。
滝口:
そうですね。だんだんとこういう形ができてきました。
鄭:
建築から発して他にも広げる、という人はいますが、総合的にうまくできているところはあまり無いような気がしますね。
滝口:
最近はウェディングのグリーティングカードのデザインをはじめました。これは一品生産モノなんで、建築と同じなんですよね。クライアントがいて、「出会いは?」「テーマは?」「どんな式にしたい?」とかに応じてアイテム一式をつくる。それをPhrungniiで始めたんです。



Phrungniiブランドの
Weddingグリーティングカード
小林:
これは、どこか印刷所とかと組んで…?
滝口:
いえ、これはクライアントと直(じか)なんです。そういうことを糸口にして、広げていきたいと思っていますけどね。 招待状の他にも、席次表やメニューが一式載った冊子…。
小林:
ニーズがありそうですね。
滝口:
そうですね…。だいたい一回のオーダーが100個くらい。100というのは、自分たちで作ろうと思えば作れるので、いい数字です。この程度の数じゃ、印刷に出すと割高です。でも、300くらいになると、手作りではつくれない。
小林:
じゃ、これはお手製なんですか。
滝口:
はい。ハンドメードの部分と、外注で作成する部分のバランスをその都度見ながらデザインします。
小林:
滝口さん自身は、建築ではないこういうものに興味がおありでしたか。
滝口:
ええ、ありましたね。でも、基本的には、自分は建築の人間だと思っています。ただ、それと同じくらいに「状況」というものをつくることに興味はあります。
小林:
状況?
建築の前に「状況」をつくりたい●
滝口:
つくったものが、社会の中できちんと機能するような状況をつくりたい。建築は、受注という仕組みがある以上、依頼を受けた時点で既にプロジェクトの方針はできあがっているといってもいいですよね。でも、もうちょっと初期の段階から関われると面白いと思っています。
小林:
建築は、ひとつの「要素」であって、すべてではない、ということですね。
滝口:
そうです。自分が最後まで面倒見られるのが、たまたま建築だったのかな、と思います。自分で、あれもこれもやるっていうのもどうかと思います。だからPhrungniiがあるんです。それと同じように、アパートメントには建築チームがあります。僕は少し引いたところから見ていきたいと思ってます。
小林:
最近は、建築だけをガリガリやっていく方は少なくて、滝口さんのように広くいろいろ関わる方が多いと思います。
滝口:
そうかもしれません。自分の周りにも、そういう人がいます。
鄭:
それは何故なんでしょうかね。
滝口:
そうですね…。卒業しても必ず就職できるような状況ではない、と学生の頃からわかってるんですよね。自分は卒業して就職するわけでもなくアパートメントを始めました。はじめは、仕事が無かったです。「仕事をとらなきゃ」ばっかり考えていましたよ。その時点で、生きることとモノをつくることはイコールではなかったわけです。生きる道をつくるということは、仕事を生み出して、それをちゃんと形につくり上げるということです。その実績がなかったので、当然、待ってても仕事は来ません。営業をかけるにも、資料もないですから、自然と大きなところから建築に落とし込んでいくようになるんではないでしょうか。
小林:
そういう状態で、糸口はどこにありましたか?
滝口:
この夏まで、古い木造の長屋を事務所として使用していました。そこで、いろんな人と会ったことが大きいと思ってます。その人たちといろんなことをやりました。個展を開いたり、雑誌を作ったり…。その流れの中で、あちこちで潰れていくガソリンスタンドをどうやったら再生できるか、という「ガソリンスタンド再生計画」という企画をたちあげました。 ガソリンスタンドのフィールドワークをやったり、業界新聞に「建築家からみたガソリンスタンドの活用方法」という記事を書いたり…。このガソリンスタンド計画を始めたのが、自分の中では大きなきっかけでした。いわゆる設計という活動からずれはじめたことを実感しました。
小林:
面白い切り込み方ですね。長屋で人組みをして、出発…。
滝口:
ガソリンスタンドの計画は、はじめは「リノベーションをする」というアタマが強かったんです。でも、物流の話を業界の方と話していて、リサイクルのために物を回収する仕組みが今はないよね、っていうことになったんです。それで、今年の春には「ガソリンスタンドをリサイクルの拠点にしていこう」という実験事業をしました。
小林:
建築単体から、全体の仕組みに考え方が拡がったんですね。
滝口:
リノベーションという段階では単体でした。業界の人とつきあうほど、単体ではどうにもならない、これだけあるガソリンスタンドをなんとかしないと、という話になりました。そこにアイディアを出すと、実験事業に予算がつき、リアルに物事が進みます。イメージでしかなかったものが、リサイクルを実際にやると、何が起きてどう整理すればいいかもわかってきました。 ガソリンスタンドの計画は、アパートメントのかなりコアなコンテンツで、現在も進行中です。
アパートメントの出だしは「人組み」●
鄭:
大学を出て、すぐにアパートメントを始めた理由は?
滝口:
大学4年のときに、住宅の仕事をしたんです。自分の中では、それをやりきることが大切だと位置づけたんです。就職活動よりも(笑)。で、終わったら、社会の中にポツンと放り出されていたんですよ。それで「もうやるしかない」って。でも、その辺の経緯はよく憶えていないんです…。すごく自然にそういう状況になっていましたから。なんでそんな大胆なことをしたんだろう、って、今では思いますけど。
鄭:
いずれにしても、大学出ていきなり独立ってすごいですね。
滝口:
なまじ、仕事を一軒やったので「やれるじゃん」って思ったんです。それが間違いでしたね(笑)。 結局、仕事が入った後ではじめて「やれる」わけであって、大学出たての人間に、仕事が入るわけないんですよ。「やれるじゃん」は、勘違いだったわけです。
小林:
もし9年前に戻ったら、同じようにはやれないですかね。
滝口:
いやー、結局やっちゃうと思います(笑)。 今、あの頃に就職しておけばよかったとは思わないですけど、もっと上手いやり方はあったかなとは思います。
鄭:
そのころから長屋に?
滝口:
はい、いました。
小林:
たくさん人が出入りしていたということですが、「デザイナー長屋」みたいだったんですか。
滝口:
いえ、そうではありませんでした。日々人が出入りしていたんですね。
鄭:
いずれにしろ、技術とかよりも人のつながりの方が、活動の支えになる度合いは大きいですよね。
滝口:
そうですね。技術はあっても、人と出会えないと使えない。
小林:
その意味では、人組から始めた滝口さんは、理想的ですね。
滝口:
そうかもしれません。人と話すのは元来好きですしね。
海外の仕事も積極的に●
滝口:
今は、タイでの活動も始めました。フリーペーパーにコラムの連載をしています。
定期的にタイに行って、現地の人といろんな話をしています。で、まずはBookPacker。これ、はじめはタイで売っていたんです。それから日本へ…。
フリーペーパーへの連載は「アジアンパトロール」といいます。これはタイと東京の街やデザインを対比する記事です。このコラムは創刊から連載させてもらっています。毎回、東京とバンコクの写真を並べて、そこに住むとあたりまえになっちゃうことも「東京を思い出してごらん。これは面白いことなんだよ」って、街歩きで気づいたネタをコンスタントに書いています。
ガソリンスタンドのプロジェクトでもそうですけど、僕達はまず街を歩くことからはじめます。自分たちで歩くんです。タイのフィールドワークの資料もずいぶんたまりました。いま、客観的考察を加えて、まとめているところです。


タイのフリーペーパーmove。
滝口さんがコラムを連載中。
小林:
タイとの最初の接点は何でしたか。
滝口:
高校の友人がタイに住んでいて、その友人のところに遊びに行った時に「この街は面白いんじゃないか?」って直感的に思っちゃったんです。で、現地に住む日本人のサッカーチームに混ぜてもらって、一緒にサッカーをやったりしてました。そこにいた人が、後々このフリーペーパーの編集長になる人だったり…。
小林:
そこでも「人組み」ですね。
滝口:
そうですね。「面白いことやろうよ」みたいなことから始まったり。
鄭:
滝口さんは、何かを始めるときには「まず飛び込んでみよう」みたいな感じなんですか。
滝口:
結構「やっちゃえ」はあります。でも、慎重なところは慎重ですよ(笑)。 タイの時は「やっちゃえ」だったかな…。正月にタイに行って、帰ってきて、メンバーみんなに「これからタイの仕事やるからね」って。 それでフリーペーパーの連載です。これでむこうの仲間入りができたみたいな感じでした。記事を書くってことで、日本から見るタイ、タイから見る日本、という具合に意識改革させてもらっています。
鄭:
フィールドをいくつか持つのが滝口さんのスタイルですね。
滝口:
ええ、個人的にはその方が落ち着きます。でも「そこに一貫性があるの?」って聞かれるのは、ちょっと怖いですね。自分の中では一貫しているけど、外からはそう見えなかったり…。
小林:
自覚されている「一貫性」は?
滝口:
うーん、面白いと思ったことをやるだけかもしれませんね…。でも、そこには共通項があるはずなんです。それは何だろうとは、いつも思いますけど。 わかってきたのは、ゼロの状況から1にするのは、すごく大変だけどすごく面白いんだ、っていうことですね。タイの仕事でもそういう気持ちでした。もちろん生み出したものを良いものにしていくことは大切ですけど。建築を受注されることよりも、計画がないところに計画を生み出す方が面白かったりします。「飛び込んじゃえ」も同じことです。飛び込むことで状況が変わるなら、飛び込みたい。
鄭:
1にしたものを形にしていく段階でブランドができあがったりして、確実に結実していますね。
滝口:
今のところ、そうですね。でも、1にしたものも100近くにしていかないと意味がないですからね。
鄭:
1にした後も、それぞれが自立的に動いているのが、またいいですね。
滝口:
それは、常にそうあってほしいと願っています。
遠回りして、総合コーディネートの仕事●
鄭:
今後も、タイの仕事は続けていかれますか。
滝口:
そうですね、続けると思います。今手がけているリゾートの計画はタイでの連載がきっかけだったんです。 ある島のリノベーションプロジェクトです。日本の島なんですけど。 ここで興味深いのは、企画からネーミングから、何を建てるか、どんな土産を用意するか、どんな飲食を出すか、まで、コーディネートをやらせてもらえる可能性があることですね。コテージあり、温泉ありで、何室つくって、とかの運営面まで首をつっこめる状況にあるんです。
鄭:
それは面白そうですね。
滝口:
これがうまくまとまって、計画がしっかり進んでいけば、今までやってきたバラバラだったものが一つになる感じですね。
鄭:
なるほど、プロジェクトの中に今までやってきたことのそれぞれが、少しずつ集約して入っているわけですね。
滝口:
そうなんです。トータルにデザインに関わることができるところが魅力です。 プロジェクトの主体となっている方が、たまたまタイに行って、そこで例のフリーペーパーを見て、で、僕らを見つけてくださったんです。それで、事務所でいろいろ話して意気投合しました。そこからスタートしたんですよね。
鄭:
こういう内容の仕事は、みんながやりたいって思うようなことですね。
滝口:
こういうことをやるために、すごく遠回りをしてきたような感じです。
今後とも「建築事務所」とは名乗らないアパートメント●
滝口:
こういうプロジェクトをやっていて、すごく考えさせられることがあります。それは、設計をやりたいって言った瞬間に、クライアントと微妙な関係になってしまうことです。企画に「建築」の立場から入っていくと、どうしても「あなた、つくりたいんでしょ。そのための企画でしょ。じゃ、つくらせてあげますよ」という見られ方をしてしまいます。そうすると、意見がなかなか通りにくくなってしまいます。
僕は、アパートメントを建築事務所だとは思っていません。建築というより、何者かわからない方がいいと思っています。建築事務所ですと言った瞬間に「建てたいからでしょ」にしかならないですから。
小林:
あえて建築事務所を名乗らないというのは面白いですね。同時に驚きでもありますが。
鄭:
今の状況へのアンチテーゼのようですね。すでに色が付いた「建築家」からちょっとはずれないと建築家の仕事ができない、というのは新しい考え方だと思います。
滝口:
建築家としてやれている人はやれているかもしれないので、一般論かどうかはわかりませんが、僕の場合はそのほうが色々と動きやすいですね。建築家として入ると「設計」止まりで、企画はプランナーのすること、というふうになってしまいます。僕はそれがイヤだったんです。企画にも価値を見いだしてもらいたい。後々、たとえ他の建築家に頼むことになったとしても、企画自体の存在を認めてもらいたい。誤解なくいいものに向かって進むためには、建築家としてだけでなく企画者として存在している方がいいんです。
鄭:
それは建築家が気をつけなければならないことですね。
滝口:
とはいっても、もちろん「建築のプロです」って出て行く場合もあります(笑)。自分の中で慎重に使い分けているのは事実です…。
小林:
アイディアにお金を払う意識がないクライアントには、建築家と言わない方がいいんでしょう。
滝口:
多方面で活動していると、建築を取り巻く状況が、いい面も悪い面もいろいろがよく見えます。
鄭:
設計側から出される企画でよくないのは、なんというか、お金の話を避けたがるというか…。
滝口:
建築家ではなく、経営者ですといった瞬間に、お金の話をしないことの方がおかしくなります。建築家という「衣」が使いにくい時と使いやすいときがあります。 学生の頃からの友人はしっかりと建築の仕事をしています。一時期すごく怖かったときがありました。「あいつ、違う方向に行っちゃったな」って見られるんじゃないか、って。でも、話をしたら「オレたちとは違うけど、その道はアリだよね」って言ってくれました。今は自分のやり方に多少の自信をもてるようになりました。
小林:
実は、建築界の人ほど建築界のことを知りたがっていて、中にいるとよく見えないから、ちょっと外にいる滝口さんに聞こう、って感じでしょうか。
滝口:
そうなのかもしれません。 建築という行為自体が持っている強さと同時に、建築にできる限界について考えてしまうことがあります。その間をいったりきたりしながら、発想自体を思い切って、建築じゃないところにもっていったら何かあるかもしれない、っていう期待感はあると思います。 結局、建築って予想以上に大変で忙しい仕事です。いろいろな事までイメージできたとしても、なかなか時間をかけてその周辺まで面倒をみることができないんではないでしょうか。職能という面では、「自分のやるべきことは設計」って腹をくくっている仲間が回りにいる。そして自分には自分にできることがある。だから、建築の部分は彼らに任せた上で、一緒にやると面白いことができるかもしれませんね。
鄭:
そういう関係の中で、フィールドがどんどんと広がっているわけですね。
滝口:
そういう関係を考えると、僕は建築だけをやる方向には行かない方がいいだろうな、と思います。そうではなく、違うところに立ち位置があって、でも建築はよく知っている、というような感じでしょうか。そういうところにいながら、機会が来たときにどんな人と組めばベストか、そういうことを冷静に判断できる日が来るといいなと思っています。
アパートメントが「建築事務所」と名乗らない理由は、「企画」などの能力を最大限発揮するための基盤をつくるためだったのです。その姿勢からは、試行錯誤した9年間の重みを感じさせます。
これからも多岐にわたる活躍を期待しています。
聞き手:鄭、小林(生活普段議 www.cabbage-net.com/seikatsu/

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